22時に寝る宣言が実現したことはまだない。 


二日連続で持病の薬を飲み忘れるというポカを、一日置きにしてしまった。その最終日が昨日のこと。案の定高鳴る動悸、荒ぶる脈拍。明確ではないが、私の体は調子が悪い。特別誰かの目につくというわけでもなく、このことを伝えたらある人からしたら怠け病の一種に見えてしまうのかもしれない(医者から診察を直に受けた患者が言うべき言葉じゃないのかもしれないが、私という人間の隠れ蓑にしてしまっている気がしてならないのだ。この病気は私の弱さを凝縮したようなものだ。私に関して言えば、生まれてからずっと境界線を越えない程度に人生を甘んじてきたのことへの罰として、この病気に罹ったように思える)。その病状を久々に感じた。

布団に入ってもなかなか寝付けなかった。いつもは目を閉じたらすぐに眠れるのに。初めて診察を受けたときに不眠になりがちだと説明があったけど、一番病状が酷い時期でさえ睡眠だけはたっぷりと摂れていた。ということは、今のこれはなんだろう。病気のせいか、心配事を抱えているせいか。朝が来たらきちんと朝ごはんを食べて薬を飲みます。明後日も明明後日もそうします。だから、前の私に戻さないで。


いつのまにかに眠ってしまって、今日の朝は目覚まし時計の音で目が覚めた。心臓の音は、昨日と同じくらい体に響いてくる。ご飯を食べて薬を飲んだ。まだ効き目はわからない。

出社した。鼓動は穏やかになっていく。でもわからない。またテンポを上げていくのかもしれない。暴走したスネアドラムみたいに。


なんで私が、って考えるのもアホらしいことを何回も考えてきた。悲劇的に、被害者然として。まともに思考を進めたら、自分が悪いという結論に辿り着く。事が大きくなるまで誰にも相談しなかった私が悪い。不調子を隠れ蓑に楽な方へ逃げた私が悪い。最近は妄想に浸る創造力も欠如しつつあるので、考える事はやめたい。建設的の意見を出す事も、現実を上回る勢いで自分を慰める事も面倒だ。明日も元気にご飯を食べる事だけ考えていれば良い。 

私にできることなんて、よく寝て、毎朝薬を飲むことだけだから。余計な不安を無くすには、完治に向けて取り組むのが一番だ。だからはやくネットを閉じて、歯磨きをしておやすみなさい。