否定、推量、また否定

ぽっかりと空洞ができたようだった。埋められるものが無かった。端的に言うとさみしかった。不釣り合いな想像を広げてみても楽しい気持ちにはならない。そんなことをしてくれる相手は世界中探したっていないし、なによりあんなふうに私は振る舞えない。

テレビで見た、浮気する女性の心境。なんだっけ、「ひとりの素晴らしい女性として愛してほしかったの!」だっけ?自分の価値を信じられるからこその発言。こう思えるくらいの努力をしてきたのかもしれないし、周りから評価されてきたのかもしれない。

恋愛なんてとんでもない。にやけた自分の顔なんて想像もしたくない。誰にも見せられない醜い部分。無理でしょうね。己にそぐわないプライドの持ち主に可愛げのいることは。でもさみしい。さみしい。さみっしい。さみしさで死ねたらどんなに良いだろう!そしたら世界は幸せな人しかいなくなる。表を歩く人はみんな朗らかな顔をしている。素晴らしいことだ。私は、私が一度こうなってしまったら、私の顔の表情筋が梃子でも動かず眉をひそめ続けてしまうことを情けなく思っている。私のこの異常なさみしさは、きっと明日の朝には薄れていって、自分でコントロールできるくらいのひっそりとしたものになるでしょう。それまでの辛抱。いまからは大人しく眠気に負けを認めてしまえばいい。不定期に(或いは、気付いていないだけで定期的なのかもしれない)やってくる通り魔みたいなもの。