なつかしい夜

 こうやってだれからも相手にされずにひとりで生きていくのだろう。そのことをそろそろ受け入れて開き直れるようにしなきゃ。いちいち傷ついていたら身が持たない。欲しくて欲しくてたまらないけれど、誰かを惹きつける魅力も受け入れる勇気もないのだから仕方がない。高望みしたって辛くなるだけ。私にとっては土台無理な話だった。なんでもないよ、このままが一番気楽だよって顔を練習する。それしか身を守れそうにない。ひとりでいたら大きな幸せは得られないけれど、これから先5年くらいは大きな不幸にも見舞われないだろう。5年後、鍛練の結果うまいこと今以上に厚顔になれているといいなあ。誰もが普通の生活を手に入れられるわけではないし、その例外が自分かもしれないことを身構えておかないといけない。すぐに現実逃避して妄想に取り憑かれるんだから、私は。

 自分に知らんぷりをしてこのさき50年?医療の発達も考えものだなあ。いつかオランダに行きたい。