2014年現実逃避の旅

 卒業論文に取り組む意欲が湧いてこないのでどこかに逃げたい。自宅で冬眠するのでもいい。このまえ行ったムーミン展でムーミン谷の住人が冬眠している展示を見て、私もそうしたいと切に思った。冬の寒さとどんよりとした暗い空の色を想像するだけで憂鬱になるのに、今年はさらに卒論と戦わなくてはならない。美味しいものをたらふく食べて幸せな気持ちのままあたたかいベットで眠りにつき、そのまま春までタイムスリップできたらどんなに素敵なことだろう。春になっても気候があたたかいだけで、私の状況がいい方向に行くわけではないのだけど。

 この文章をまとめながら現実に帰ってきた。私が現実から逃げている時間に、同じゼミの人たちは論文を読みワードに文字を打ち込み、ゴールに一歩一歩近づいていっているのだろう。その事実に絶望し焦燥感を覚えるけれど、ただただ逃げたくなるだけだ。間に合わないだろうという悟りの境地の中、逃げる可能性を模索するも本当に逃げる勇気はない。繕う方法を考えるも圧倒的に時間が足りない。ひとりで考え込むなというのが教授の卒論執筆期間のアドバイスだった。しかし、やる気が微塵も湧いてこないなんて屑極まりない悩みを誰に相談すればいいのだろう。論文読み過ぎて目がショボショボだよと言ったゼミの女の子に辛いよねーと笑ったけど、私の目の疲れの原因が過度のネットサーフィンだなんて言えやしない。にげたいにげたいにげたいにげたい